インプラント手術は、安全性の高い手術ですが、外科手術ですので危険性が皆無なわけではありません。外科手術に不慣れなドクターは勿論問題ですが、日本の歯科医に対するトレーニングの問題点として基礎医学教育の不足があります。臨床解剖学は特に手術に大切な分野です。ですから、インプラント手術の危険性は、インプラントそのものではなく、ドクターの能力次第という事になります。こんなことを書くと友人をたくさん無くしそうですが、大切なことですのでもう少し述べます。インプラント治療は手の器用さも重要な要素ですが、さらに大切なのは、診断力であり、訓練のほうです。

こうした分野では勇気はむしろ邪魔で、慎重で、自分が何をやっているか、今どのくらいのリスクを犯しているのかを客観的に把握する力と自らの限界を知りそれを超えたことをしないことが最も大切です。それらを踏まえた上で行なえばインプラント治療は極めて安全性の高い治療法です。歯科業界の方で、この点について詳しく知りたい方は、このホームページの私の著作リストにあるクインテッセンス社の「科学的根拠から学インプラント外科学 ベーシック編」と「同 応用編」のシリーズを参照ください。現在、株式会社インプラテックス本社で、インプラント手術に関してポストグラジュエート・コースと題し、インプラント外科の総論を学ぶ「基礎コース」と、臨床と骨移植を学ぶ「応用コース」を行っております。詳しくは、インプラテックスさんにお問い合わせください。

年に2回ずつ行っており、これまで、各3回、計6回修了しました。すべて全国からの参加者で満員になりました。専門家の方でインプラントを実践的かつ学問的に、しかも深く学びたい方はインプラテックスへご連絡を。近々、株式会社マイクロテックでも学べるコースを企画いたします。ご興味のある方は時々、マイクロテックのホームページもご確認ください。

「デンタルダイヤモンド」の2冊の別冊で、インプラント外科のリスクファクターなどについて私が執筆いたししたので、こちらも参考にしてください。

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